5ch.net「ニュース速報(VIP)」板にて、金曜日・土曜日に開催しているクイズスレの運営・情報Wiki(バージョン2)です。

クイズスレ作問講座『失敗に学べ!』

講師・著者 : 夏井Rx ◆IRC1/LAAAk
  • 初稿:2019/03/17

はじめに

(1)成功体験(○)に学ぶお便りに影響されて
  • この本(ページ)のタイトルは(作問講座)『失敗に学べ!』です。
  • クイズスレでも一・二を争う「ノーカン率」の高さを誇る
    私(夏井)Rx ◆IRC1/LAAAkが、何故、
    こんな不相応なタイトルの作問講座を立ち上げようと思ったのでしょうww
  • 実は、この文章を書き始める前の月(2019年2月)に、
    “成功(≒才能アリ査定)”を題材にした長文のお便りが届きました。
【 既刊宣伝 】
クイズスレ文庫18』から『目指せ!クイズ特待生』/燕雀と題して
公表していますので、是非そちらも合わせて読んで頂けたらと思います。
  • 燕雀 ◆4Yti.MRwGE氏が、自身の成功体験を基に、
    非常に丁寧に分かりやすく具体的に解説して下さっていまして、
    私もこの文章に触発されて、何か作問に関する執筆をしたい!
    と思い、平成最後の年度末に筆を取った次第です。
(2)○があるなら失敗(×)の本を!
  • でもどんなテーマで執筆しよう……と考えた時に、
    燕雀氏が「成功体験(○)」からアプローチしたのなら、
    私はその反対の「失敗体験(×)」をまとめたら
    良いんじゃないかという考えが浮かびました。
  • 何を隠そう、私、重ねてのカミングアウトになりますが、
    出題数、企画数が他の方よりも多いこともあって、
    『失敗』の数も他の方より多いんじゃないかと思っています。
  • じゃあ自分が経験した失敗をまとめて……と思った時に、
    ある言葉が頭を過りました。
    クイズ風に紹介してみます。
【 君の名は。クイズ 】です。
この言葉を残した人物は誰?
 
「 愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。 」
  • これ、一応、想定解としては
    『鉄血宰相』として知られるオットー・フォン・ビスマルク首相です。
  • ただし、Wikiquoteを試しに参照してみると、
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。
 
・愚者だけが自分の経験から学ぶと信じている。私はむしろ、最初から自分の誤りを避けるため、他人の経験から学ぶのを好む。(直訳)
Nur ein Idiot glaubt, aus den eigenen Erfahrungen zu lernen.
Ich ziehe es vor, aus den Erfahrungen anderer zu lernen, um von vorneherein eigene Fehler zu vermeiden.
 
・愚者は自分の経験に学ぶと言う、私はむしろ他人の経験に学ぶのを好む。(英語版)
Fools say they learn from experience; I prefer to learn from the experience of others.
  • 長々と引用しましたが、要するに、ビスマルクが残した言葉
    だと断言して良いものか「微妙」かも知れないのです。(帰するもの程度)
  • とまあ、今回この言葉を引用した趣旨は、
    ビスマルクが残した言葉かどうかを調べることではなく、
    『他人の経験から学ぶ』ことを実践しようというものです。
  • 自分の経験する例・量には限界がありますし、
    クイズスレの歴史に学ぶというのも面白そうじゃないですか。
  • (それに自分の失敗ばっかりを例にしていると、
     トラウマが掘り起こされたり、テンション下がるのもあるww)
  • ビスマルク首相に帰する言葉に従って、
    クイズの“賢者”を目指して(?)“歴史”に学ぶことにしましょう。
(3)ちなみに
  • 講座に入る前に諸注意をお伝えしておきます。
  1. 本文章にかかる権利は、筆者(Rx)およびクイズスレに帰属致します。
    また、各問題文は引用元(原則、出題者)に帰属するものと致します。
  2. そのため、本文章中で「引用」されるのはイヤだ!
    という方は気兼ねなく仰って下さい。個別に対応を検討します。
  3. ちなみに、タイトル含め本文章で多用される『失敗』については、
    「作問企画」での問題アリやそれに準ずる得点、内容のもの や、
    本編企画中に出題され、ノーカンや限定不十分となるなど
    何らかの問題点を有しているもの
    が中心で、
    筆者が独自に判断したものです。
    (意図等に誤認がある場合も気兼ねなく仰って下さい。)

                       2019年3月18日
                      Rx ◆IRC1/LAAAk

ステップ(1) 失敗に学べ! 入門編 〜作問という以前のはなし〜

  • 作問講座を始める前に、って所を簡単にご説明しておこうと思います。
【引用】一般社団法人 日本クイズ協会 さん>「WHAT? クイズとは?」
http://quiz.or.jp/what-quiz/ 
 
クイズ[Quiz]に明確な定義はなく、
「あらゆるQ&A[question and answer] 形式のゲームがクイズである」
と定義してもさしつかえないかもしれません。

(1)内容不適当

  • と、広く定義付けをした部分を敢えて引用していますが、
    以前から議論されている通り、ある程度の共通認識はあると思います。例えば、
【 内容不適当・例 】
小学1年生の時の、私の担任の先生と言えば誰でしょう?
  • とかは「Q&A」になっているだけで、
    クイズかと尋ねられると大半の方が苦笑いをされるでしょう(^^;
  • 次に、内輪ネタ以上に「私的な話題」のグレーゾーンな所から1問。
【 内容やや不適当・例 】
南海放送・信越放送のラジオ番組
『夏井いつきの一句一遊』の
兼題:去年今年の週(12/31〜1/4)で、
私(Rx)の投句した俳句が採用される。○か×か。
 
【出典】181229ジルベスターS 〜クイズ☆正解は1週間後〜
  • 年末年始の将来の出来事をクイズに見立てた特殊企画の「余興問」です。
    先程の例よりはある程度の公共性は確保していますが、
    やっぱり内輪ネタの度合いが濃いので、こういうのは普通適さないでしょうね。

(2)内容不適切

  • その他、クイズの題材が公序良俗に反するものというのは微妙です。
  • ちなみに、クイズスレは悪名高い(?)「5ちゃんねる」の、
    これまた悪名高い「ニュース速報(VIP)板」で開催されていることもあり、
    アンダーグラウンド的な懐の深い場
    だと思っています。
  • なので、例示は避けますが、『学生が好きそうなエロ系』
    なんかについては、面白ければOK的な風潮
    があるかも知れません。
    ただ、クイズ大会の場などとても許容されない場も多いでしょうから、
    大体の内容については「TPO」を弁えて、
    「郷に入っては郷に従」うことが鉄則
    だと思います。
  • 他にも、「地下クイズ」などと呼ばれるジャンルがあるように、
    地上波などのクイズ番組では(絶対に)出題されない内容も、
    それが認められる場ならば高く評価されることもあるでしょう。
  • Rx個人的な見解としては、以前(160910)議論になったのですが、
    一般の方が被害に遭った 事件・事故・災害等
    (で歴史上特筆されるような重大事象以外のもの)
    を直接題材にするのは極力避けるべき
    だと考えました。
  • 敢えて具体例を一つ挙げることもこの場では憚りますが、
    ここでも繰り返しの内容になりますけど、「郷に入っては郷に従え」です。
  • どの程度まで許容されるか場を良く見極め、
    人道を外れない範囲内で、
    作問に取り掛かって頂ければと思います。

(3)クイズの表記(改行)編

 ‥当なところで改行して欲しい
  • ではここからは、原則・前提の部分から少し踏み込んで
    実例をもとに講座を進めていくことにします。
  • 例えば、クイズスレに初めて投稿される方などで、
    こういう風に出題される方がいらっしゃいます。
【 問題 】
アニメ『ウマ娘 プリティーダービー』では大坪由佳がその声を演じた、日本の中央競馬史上初めて外国産馬として年度代表馬に選出された競走馬は【 何  】でしょう
 
【出典】180817「作問査定」#03 61点
  • 問題の内容自体は、61点という点数が示すとおり、中の上といった所。
    ただ一つ、問題文が『横1行に長い』という印象を受けました。
    (ちなみに、数えてみると70文字以上(73〜77文字)ありました。)
  • これ、スマホなどのブラウザで見たり投稿したりする場合は、
    すぐ右端に達して自動的に改行してくれるので
    その必要性を感じないのですが、
    パソコンからだと『横1行』で横長に見えてしまいます。
  • (もともとPC参加がデフォだった前身企画からの名残もあり、)
    パソコンから参加する方も見やすい様に、
    適当な所で改行して頂けると嬉しいです。
 Step Up! 改行する時の「適当な文字数」って?
  • 改行する位置はどこかって聞かれると難しいんですが、
    一つの目安として私から助言というか提案させてもらいます。
  • (私がスマホ参戦時に使っているブラウザ「BB2C」では、)
    スマホでは、「二十文字」を過ぎたあたりで改行される
    ことが多い印象
    があります。(環境やフォントにより異なりますが。)
  • 『パソコン』からも『スマホ』からも見やすい改行
    を心掛けるならば、『20文字』を目安に改行すると良い
    と思います。
( 改行イメージ )
アニメ『ウマ娘 プリティーダービー』では
大坪由佳がその声を演じた、
日本の中央競馬史上初めて外国産馬として
年度代表馬に選出された競走馬は
【 何  】でしょう?
◆‐霾鵑鬟灰鵐僖トに(整理する)
  • 次に反対の例も見ていくことにしましょう。
    問題文が『縦長』になっちゃった事例です。
【 問題 】
・リンガーハット ・イエローハット ・ピザハット
 
上記3つのチェーン店を英語で表記したとき、
それぞれの「ハット」の綴りについて
正しく説明されているものはどれでしょう?
 
“ リンガー ” ハットだけ異なる
“ イエロー ” ハットだけ異なる
“ ピザ ” ハットだけ異なる
すべて “ 同じ ”
すべて “ 異なる ”
 
【出典】180810「作問査定」#02 40点
  • 問題文の本文だけで「11行」ありまして、選択肢5つで「5行」使っています。
  • 出題者としては、5つの選択肢全てを提示したかった様なので、
    選択肢を削らず、問題文をコンパクトにしようと試みました。
【 添削例 】
チェーン店の「リンガーハット」「イエローハット」「ピザハット」。
英語で「ハット」を綴るときの説明として正しいのはどれ?
 
 “リンガー”ハットだけ違う “イエロー”ハットだけ違う
 “ピザ”ハットだけ違う 3つ全部“同じ” 3つ全部“違う”
  • その気になれば半分(11→5行)にすることも出来ました。
    情報を削りたくないんだけど……という思いは分かりますので、
    出来るだけ『分かりやすく』『シンプルに』を心掛けましょう。

(4)うっかりミス編・3連発

  • 人間誰しも「うっかり」することはあると思います。(私なんてしょっちゅうです←アカン)
  • でも、これからお見せする『うっかりミス』3連発は、
    どれも出題前に見返す余裕がありさえすれば、
    クイズの知識が無くても防げたはずです。
 。蛎鬚覆里法帖帖崛択肢」出し忘れ
【 問題 】
三択の問題です。
オープニングなどで使われる『真田丸』の題字を書いた、
挾土秀平(はさどしゅうへい)氏の職業は次のうちどれでしょう?
 
【出典】170114真田丸記念
  • 本編で、こうした形で出題されました。
    なんと「3択の問題」なのに、1行空けて提示するはずだった「選択肢」を
    コピーし忘れて出題してしまった
    ものです。
 ※ちなみに正解は「左官(さかん)」
  • 大河ドラマ『真田丸』のテーマ企画で、良い問題……
    になるはずでしたが、こんなうっかりミスで、
    残念ながら「ノーカン」扱いとなってしまいました。
  • (『三択が見えて無くて、勘で答えたり』、
     『選択肢は2レス目に分かれて来ると思ったり』
     など、正解者が出ても出なくても「公平」でない結果になるからです。)
  • 問題を出題する前に『答えを一緒に載せてないか』や
    『最初や最後の行などが落ちてないか』を確認するための
    時間的余裕を設けるよう心掛けましょう。
  • ※ ちなみに私が出題を初めた頃は、本当に毎回のように
      「答えを一緒に出しちゃう」など、うっかりミスの常習犯でした。
◆,海譴ホントの放送(出題)事故
  • では次の事例に行きましょう、問題です。
【 ウィキ穴埋めクイズ 】です。
空欄に入る見出しは【 何 】でしょう。
 
放送(ラジオ・テレビ)において、
予定された放送を正常に行えない事態のこと。
広義に、予定された放送時間内において放送の
「品質(媒体の技術的基準に加え、放送の形・内容を含む)」
を満たさない状態を示す。
 
【出典】180921敬老記念
  • この問題自体、基本的な条件を『満たさない状態』
    であることを示すために例として取り上げました。
  • そう、前振りの部分で『空欄に入る』と書いてあるのに、
    その後、空欄(【何】)が何処にも出てこないんです!(苦笑)
    本当は、
【 何 】とは、放送(ラジオ・テレビ)において、〜(以下略)
 
【 正解 】放送事故(ほうそうじこ)
  • と来るはずでしたが、よもやクイズスレ本編で、
    自分が「放送事故」の問題で「放送事故」をしてしまうとは。
    狙っていないのに、狙ったみたいになってしまいました(^^;
 こっちは空欄あるけれど……
【webページ穴埋めクイズ】です。
 
次の文章は、あるwebページから抜粋したものです。
空欄に当てはまる数字は【 何 】でしょう?
 
航空自衛隊の存在を多くの人々に知ってもらうために、
航空自衛隊の航空祭や国民的な大きな行事などで、
華麗なアクロバット飛行(これを展示飛行と呼びます)
を披露する専門のチーム、それが【 ? 】です。
正式名称は、宮城県松島基地の第4航空団に所属する「第11飛行隊」。
 
【出典】170513N-VIPN
  • 下から2行目からすると「ブルーインパルス」について尋ねた問題……
    かと思ったのですが、上から3行目を見て下さい、皆さん。
空欄に当てはまる数字は【 何 】でしょう?
  • となっています。【 ? 】にはもちろん数字が入る訳でもありません。
  • これ実は、初めは最終行にある数字のどちらかを尋ねるつもりで居たんですが、
    難易度を下げて答えてもらうため、直前で尋ねる箇所を変えたんだそうです。
  • 出題前に問題文を作り変えることも無くはないのですが、
    “こういう落とし穴”があるので注意が必要です。
(5)誰しも通る「誤字・脱字」編
  • 初回の最後に、ご紹介するのは、クイズ以前の「誤字・脱字」です。
    ※ クイズ知識がなくても分かるような日本語・国語力にかかる部分だけに限定しました。
【出典】180831「作問査定」#05 40点
 トウガラシ、ホオズキ、タバコ、ジャガイモは【い】ずれも
 【 何 】科の植物でしょう。
【出典】180907「作問査定」#06 47点
 2013年5月7日に初めて全面リニューアルしてオープンした、
 東京ディズニーランドのトゥモローランドにあるアトラクションといえば
 「【 何】:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」でしょ【う】
  • 誤字・脱字の代表例を初期「作問査定」から一つずつ挙げました。
    もちろん本編企画であっても、こうしたミスは、
    ゼロではなく、年に数字見かけられます。
  • クイズ知識・内容以前の部分のミスは、誰の目にも明らかですし、
    場所が悪ければ、後ほど説明するように、
    「ノーカン」となってしまうこともあります。
  • これはこれまでの「うっかりミス」、引いては、
    作問に限らず日常生活においてもそうですが、
    『余裕』をもって『見直し』をする。
    これが基本であると同時に、一番の予防策だと思います。
  • ちょうど、自動車運転で用いる『車間距離』に似ています。
    おおよそどんなことがあっても対応可能なだけの
    『余裕』をもって、作問、出題に臨むよう取り組みましょう。

ステップ(2) 失敗に学べ! 初級編

  • 続いて、ステップ(2)は「初級編」と題して、
    クイズそのものについての失敗を見ていきたいと思います。
  • とはいっても、まだ高尚な、専門的な知識は求めていません。
    小・中学校「義務教育」の範疇の話しが大半ですので、ご安心下さい。

    (まあ義務教育での知識でさえ不安があるという方の気持ちは分かるww)

(1)

  • まずは「数学」というより「算数」を
    一から勉強しなおして来い!というこんな失敗から。
1辺が「200メートル」の“ 円の面積 ”は、
《 【 何 】平方メートル 》でしょう。
(円周率を3.14として計算して下さい。)
 
【出典】170325数字特別(春)
  • 「数字」をテーマにした企画の終盤で、
    平然と出題されましたが、皆さん違和感ありますか?
  • そう、『円の1辺』という定義され辛い表現が、
    半径なのか直径なのか或いは別物なのか……。
    問題文が不成立ということでノーカンになりました。
  • テストを作る先生の側になると分かりますが、
    一つ一つの言葉は大切にする必要があります。

(2)

  • 続いては科学を代表して、生物……
    ですが、知識は小学生でも分かりそうなミスです。
春の眠気をさそうような時期のことを、
“ある爬虫類の名前”を使って、特に
《 【 何 】の目借り時 》と言うでしょう。
 
【出典】180413清明特別
  • この問題の正解は、
    【 正解 】蛙(かわづ)のめかり時
    と言うものです。
  • 理系(生物)と、文系(国語)の知識を同時に問えるぞ!
    と作者は意気込んで自信をもって出題しましたが、
    皆さんは気づきましたか?分かりますか?
  • そう、『蛙』はどう読もうと、初歩的な分類では
    【両生類】(両生綱)ですよね。
    作者は何も疑問を持たず、爬虫類と書いてしまっています。

(3)

  • 続いても、日本語表現に関する問題。
    作るのが結構大変で、出来の良いことが多い、
    《 謎掛けアナグラム 》という形式から1問。
【そんなことしたら体に悪いよ】
「小用(しょうよう)、不要じゃ」
 
【出典】180908オールカマー
  • 先に想定解を発表してしまうと、
    ことわざの『医者の不養生(いしゃのふようじょう)』です。
    綺麗な問題が出来上がりました。……
【問題文】しょうようふようじゃ
【正解語】いしゃのふようじょう
  • 良く見ると、問題文をどう組み合わせても、含まれていない字もありますね。
  • 初回の講座でもお伝えした「ウィキ穴埋め」と同様、
    この手の問題は、作って色々と組み替えてるうちに、
    抜けたり漏れたりが起こりやすいです。
  • なので、アナグラムなどは特に、完成したら、
    一度、まっさらな状態で解き直す
    べきです。
    読み直しているうちに今回の例ならば『あれっ?』って思えたはずです。
  • せっかく時間を掛けて、トンチを利かせて作った力作も、
    失敗で、努力が水泡に帰しては虚しいですからね!
    力作が出来た時こそ注意が必要です。
( 追記 ) 19/03/21 10:55
  • 生徒から指摘してもらいましたが、
    最初私「いしゃのふようじょう」を11文字だと誤認してました。
  • 講師が「失敗」に失敗を上塗りするという結果になってしまいました(^^;
  • フォントによって、同じ文字数でも横幅がズレてしまうなど、
    見た目の印象だけでちゃんと文字数を数えないことによって、
    数えればしない、単純なミスをしてしまう「生きた例」です(苦笑)
  • こうした誤認は、作問時、添削時はもちろん、
    出題の「物言い」をつける時なども時折してしまいますので、
    指摘を受けた側は正しく誤りを認めると共に、
    指摘する側も、優しく諭して頂ければ幸いです。

(4)

  • 今度は、固有名詞の多い代表格のジャンル
    社会科……とするにはお粗末なこんな失敗。
北海道電力の停電などに関連して
主管大臣として記者会見を多く行った
黒い縁取りの眼鏡が特徴的な
経営産業大臣は、【 誰 】でしょう。
 
【出典】180929「スプリンターズS」
  • 補足をしておきますと、この問題は、
    2018年9月に発生し、最大震度7を観測した
    「北海道(胆振東部)地震」と、それに伴い発生した
    北海道全域停電(ブラックアウト)を受けた問題です。
  • 正解の“世耕弘成”大臣を、
    文字だけの掲示板クイズでイメージさせようと、
    3行目を工夫した問題……だったのですが、
  • そこで力尽きたのか、あるいは作者も疲れていたのか、
    『経営産業大臣』という新たな大臣ポストを生み出して
    しまいました。もちろん、日本にそんな役職は無く、
    正しくは「経済産業大臣」ですよね。
  • クイズを楽しむ程度のアンテナがある方なら、
    恐らく、このぐらいの一般常識(経営産業大臣って何ww)
    は兼ね備えていらっしゃるかと思います。
    まして出題者がこんなミスをしてはいけません!

(5)

  • 最後に、本編では有効判定となりましたが、
    問題不備を含んだ2択問題を最後に紹介します。
二択の問題です。
1961年に勃発したアメリカの南北戦争で勝利したのは、
次のうち【 どちら 】でしょう?
 
"北"軍(ほくぐん) "南"軍(なんぐん)
 
【出典】190316スプリングS
  • 本編では、大抵の方が、
    選択肢だけを見て飛び込んでいた訳ですが、
    良く問題文の方を確認してみましょう。
  • 1960年代と言えば、「ベトナム戦争」が始まり、
    新安保が日米で結ばれ、キューバ危機が起き、
    ケネディ大統領が暗殺された頃です。
  • 「アメリカ南北戦争」が始まり、
    日本が幕末から明治となり、
    リンカーン大統領が暗殺されたのは「1860年代」です。
  • 要するに、問題文の「1961年」は、単純なタイプミスで、
    本当は「1861年」のことだったと思われます。
  • (私のように)「1960年代」の出来事という数字が見えて、
    『ベトナム戦争』だと誤認して「北(ベトナム)軍」と答えた
    人間にとっては、やや不満が残りますが、

    「9」の1文字のミスを除けば、問題として成立はしています。
  • ノーカンにするか否かの判定は難しいですが、
    それより簡単なのは、「見直し」して、
    こういった出題者も解答者も困るようなミスを防ぐことです。

結局ここでも読み返しが大事

  • ここまで幾つかの初歩的なミスをご紹介してきましたが、
    いずれも「冷静に読めば見つけられる」と期待できる
    レベルの内容だったかと思います。
  • もちろん、出題者が発見する前にミスに気づくのは
    思ったほど容易ではないのですが、それでも、
    『問題が出来たら、見直す』ことを徹底するだけで、
    防げるミスもあるはずです。
  • 時間的余裕が無かったり、自分への“驕り(おごり)”があったり、
    まさに「油断大敵」といった所ですので、皆さんは是非、
    ステップ(2)で紹介されるような失敗をしないようにしましょう!

ステップ(3) 失敗に学べ! 中級編

  • 今回はもう少しだけ、専門性が高まります。
    『分かる人が見れば、気がつけるミス』と題して、
    様々な事例研究をしてみようと思います。
    皆さんも是非、どこをミスしてるのか考え見て見下さい。

はじめに

  • ステップ(2)までとの違いは、
    『気づける人と気づきづらい人が居る』点です。
  • 各問題に関する知識、或いはジャンルに詳しい方なら、
    違和感を覚えて事前に気がつける問題であっても、
    出題者が詳しくなかったりして気づけないことが多くあります。
  • 他の人よりも詳しいジャンルだけで出題しているうちは、
    こうしたミスって起こりづらいのかも知れませんが、
    たくさん問題を作るようになって、色んなジャンル、
    特にそこまで得意じゃないジャンルで作問するようになると、
    こうしたミスが多発し始めますのでご注意下さい。

(1)もう1つの方

  • 実は、この講座には、元になる企画があります。
  • 今はなき初代「公式ウィキ」にあった『問題作成のポイント』
    というページがあり、その中で、
    参加者から「失敗例」を募集していたと記憶しています。
  • ステップ(3)の最初は、初代ウィキが立ち上がった直後、
    すなわちクイズスレ定期化直後の2015年4月に、
    前身企画であったという「失敗例」を見ていくことにしましょう。
【 問題 】
お笑いコンビ・タカアンドトシのトシが着るトレーナーの
トレードマークとなっている動物といえば何でしょう?
 
【出典】150405 失敗例提供
  • これ、クイズ自体は5秒ぐらいで決着する問題だと思います。
    ただ、良く見てみると、大きな落とし穴があります。
    皆さんはすぐに気がつくことが出来ますか?
  • NHKのお笑い番組『爆笑オンエアバトル』の
    初のチャンピオン大会ファイナルで、何度も
    「こっちがタカで、こっちがトシ」と自己紹介してたので
    私は分かるんですが、
  • 客席から向かって左、いつもあのトレーナーを
    着てきたのは「トシ」ではなく「タカ」の方です。
    「トシ」は漫才の時、大抵スーツ姿で登場します。
お笑いコンビ・タカアンドトシのトシ【タカ】が着る
  • とするだけで良いのですが、
    本編ならば、ノーカン致し方ないという失敗でした。
  • 『正しいことを書いているつもり』
    という時にこそ、思わず落とし穴に足を取られるもの
    です。
  • ジャンルは違えど、似たような失敗があります。
    知識はやや専門的になりますが、それでも、
    ちゃんと確認していれば起きなかったはずの失敗です。
【 順番クイズ 】
空欄に入るのは【 何 】天皇?
 
天武天皇 → 【 何 】天皇 → 文武天皇
 
【出典】170819「七五特別」
  • クイズそのものの正解は、女性天皇の「持統天皇」です。
    夫の次に、その妻たる皇后が天皇に即位した
    という7世紀の日本史からの問題でした……
    が、実はこれ「問題不成立」です。何故でしょう?
一般的な『皇統譜』より抜粋
 
38天天皇→39弘文天皇→
40天天皇→41持統天皇→42文武天皇
  • 本来、最初に来るべきは「天武」ではなく、
    40代「天智天皇」であるはずの順番クイズなのです。
  • 兄弟であり、1文字が同じ「天」で、時代も近い2人の天皇。
    或いは社会の授業で、間違えたり、頑張って覚えたり
    した経験のある方も多いかも知れません。
  • こうした問題は、
    恐らく出題前に一度でもちゃんと確認していれば、
    失敗例となるはずが無いのですが……
    残念ながら、出題者が問題不備に気づきノーカンとなりました。
  • 続いて、問題の構造に欠陥のあるクイズ例です。
ゲーム『ドラゴンクエストV』で初登場した
モンスターである「さんぞくウルフ」「シードッグ」「サマーウルフ」が
眼帯で隠しているのはどちらの目でしょう。
 
【出典】181201ジャパンC
  • これですね、『円の1辺』の例と同じで、
    良く良く考えてみれば「限定不十分」なんです。
  • 『さんぞくウルフ』(DQ10)を例示しましたが、これ「どちらの目」でしょう。
    って言った時に『右目/左目』って聞き方ならば良かったのですが、
    『向かって』『正面から』右・左という考え方もあります。
  • 作者の脳の中では、どちらかを想定解としていても、
    解答者の認識が違えば、逆が正解になってしまいます。
  • 「何基準か」を明確にすることで、
    答える側も、判定する側も共通認識が出来ます。
    保険をかける意味でもオススメしときますね。

(2)誤った認識

 
  • クイズの前提となる知識に「誤った理解」があると、
    それだけでクイズの根底が揺らいでしまいます。
  • まずは、こう野球に詳しいファンなら当然ですし、
    私のような野球に詳しくない人間でも気になる、
    こちらの問題から参りましょう。
名球会の投手で唯一負け越しているのは誰でしょう?
 
【出典】160102「F」
  • 『唯一』などと限定する場合は、本当に「唯一」か、
    具体的には反例、別解が無いかに注意する必要があります。
    • 254勝255敗(▲1) 梶本隆夫
  • 調べてみると、確かに『先発投手』と言いますか、
    勝利(資格:通算200勝以上)で入会した投手に限れば、
    「梶本隆夫」投手が唯一の負け越しの例です。
  • しかし、問題文を見ると『投手で』とあります。
    投手の分業制が提唱されて半世紀あまり、
    救援投手(250セーブ以上)で名球会入りした方もいます。
    • 50勝54敗(▲4)381セーブ 佐々木主浩
    • 44勝52敗(▲8)313セーブ 高津臣吾
  • と、救援以外の「勝ち負け」による『負け越し』
    で言えば、岩瀬仁紀投手以外は負け越しています。
  • 要するに、「【200勝】投手で、」などと限定すれば
    良かったのですが、『投手』だけでは限定不十分でした。
  • 続いても、出題者の限定不十分によるものです。
【 4択の問題 】です。
次のうち〔 うるう秒 〕が挿入された年は
《 西暦【 何 】年 》でしょう。
 
“2013”年  “2014”年  “2015”年  “2016”年
 
【出典】170107金杯
  • ※ これ、出題時における「直近4年分」の選択肢なのですが、
    2017年から数年経って見ると難問に感じると思います。
  • ただ、本質的な「問題点」は他にあります。
日本語版ウィキペディアより
 
“追加する場合は、通常は存在しない23時59分60秒(協定世界時での時刻)を追加し調整する”
    • 「日本標準時(JST)」2017/01/01 08:59:60
    • 「協定世界時(UTC)」2016/12/31 23:59:60
  • と、「うるう秒」が同じ時間のことを指していても、
    これも基準が変われば、「西暦何年」かは変わってしまいます。
  • 2015年7月1日(UTC:2015/06/30)を想定解としていましたが、
    捉え方によって、4択の中にある正解の数が、
    「1つ」にも「2つ」にもなってしまいます。
  • これでは問題文として、非常にお粗末と言わざるを得ません。
  • 最後は、問題文の聞き方に関する「ノーカン」の事例です。
日本の国政政党において、
自由民主党のトップは総裁と呼ばれますが、
日本共産党のトップは【 何 】と呼ばれるでしょう?
 
【出典】190316スプリングS
  • 大半の方が「委員長」と答え、出題者もそれで軍配をあげましたが、
    直後に別の解答をした方から「物言い」が付きました。
    • 幹部会委員長:志位和夫(2000年(22回大会)〜)
  • 確かに出題時点で丸20年、志位和夫氏が委員長を務め、
    トップとして国会やメディアでの印象も強いです。
  • しかし、その方が物言いをつけた解答であるところの役職
    「中央委員会議長」というポストもございます。
    • 中央委員会議長:不破哲三(2000年〜2006年)
  • 3代目議長・不破哲三氏を最後に、
    出題時点で13年近く「不在」となっていましたが、
    『議長』というポストが実在している/たのは事実です。
  • ここで困ってしまったのは、『日本共産党のトップ』という聞き方です。
  • 例えば、自民党の総裁のような形ではなく、
    日本共産党の“トップ”に関しては明確な規定が無いようなのです。
    (現時点での)実務上のトップである『委員長』も、
    (空位でも)トップと捉えうる『議長』も、
    どちらも正解となりうる問題文になっていたのです。
  • この問題は、「限定不十分」としてノーカン裁定。
    その方の物言いが無ければ、そのまま「委員長」で
    成立していたのかも知れませんが、
    確かに詳しく調べると、正解判定が難しいという例でした。
  • こうした失敗は、何回見直ししても、
    或いは複数人で目を変えて見直しをしても、
    同じ見方、同じ視点、誤認識、固定観念などがあると、
    ミスに気づくことは出来ません。
  • クイズの奥深さであると同時に、怖さでもあります。
    とりあえず、疑問に思った点や違和感を覚える点を、
    確認する癖をつけることが第一歩でしょう。

(3)見る人が見たら気づける凡ミス

  • ステップ3の最後は、これまで同様、「凡ミス」の事例です。
    作者が気づかなくても、そのジャンルに詳しい人が見たら、
    違和感を覚えるような「凡ミス」は、なかなか減らないものです。
  • だからこそ、少しでも減らす努力をするために、
    ポイントをキッチリと抑え、反面教師にしてください。
  • まずは、注意すべき「固有名詞」です。
    クイズの場合、一文字のミスが問題文全体に与える
    影響が大きく、それだけでノーカンとなりえます。
    例えば、こんな問題がありました。
「気功」をモチーフとし、戦隊チーム5人全員が
武術(格闘技)の達人という設定だった
スーパー戦隊シリーズ第11作は
「【 何 】戦士マスクマン」でしょう。
 
【出典】181214師走特別
  • 正解は『光』です。正解者が出ず、スルーかな……
    と思った瞬間、不安になって調べ直してみると、
    正解は『光戦マスクマン』でした。
  • 作者はすっかり「戦士」だと思い込み、
    あんまり確認をしないまま、出題してしまったのです。
    「マスクマン」とあれば大体の意味は通じるかとは思いますが、
  • “いや、マスクマンは光戦隊だったよな、”と思う人が
    一人でも居る可能性があれば、
    その問題はノーカンとして仕切り直すべきでしょう。
  • あるジャンルの中で、感心・興味のあるなしがハッキリしている場合、
    例えば、野球で自分が応援している以外の球団などは、
    相対的に知識の水準が落ちる部分があるかと思います。
  • 逆に、興味・感心が薄いからこそ、
    詰めが甘くなってしまうパターンも時々あります。
プロ野球チームの限定ユニフォームで、
「鷹の祭典」といえば福岡ソフトバンクホークス、
「橙魂」といえば読売ジャイアンツですが、
「B's Spirits」といえば?
 
【出典】180922「作問査定#08」 40点
  • 正解は「オリックス・バファローズ」なのだそうですが、
    この問題は一字「衍字(要らない字)」があります、どこか分かりますか?
  • 最終行、正しくは「Bs Spirits」なんだそうです。
    本来の表記ではアポストロフィーが要らないんだそうです。
  • それだけで「ノーカン」にするかは分かりませんが、
    誤った表記なのは事実です。
    ひょっとすると熱心なオリックスファンが
    断固反対したら、場が荒れてしまうかも知れません。
  • 今回は何とか大丈夫だったかも知れませんが、
    一字のミスが問題を破綻させるかも知れない、
    そういった点に気をつけて出題して頂ければと思います。
  • 思い込みで、調べたら間違っていたという例が、
    作問査定で「問題アリ」になったこちらです。
元総理大臣の「鳩山」、ギタリストの「伊藤」、大阪府知事の「松井」、
これらに共通する名前は何?
 
【出典】190323「作問査定」#28 38点
  • 兼題「イチロー/いちろう」での投稿だったんですが、
    2人目、Every Little Thingの伊藤さんは、
    「いちろう」でも『一』という漢字表記になり、他2人と異なります。
    これだと本編で出題したら、ノーカンだったかも知れません。
  • 他には『きくち』さん、『りさ』さん、『ゆみ』さんなど でしょうか。
    人名などの漢字は、日常生活でもそうですが、特に注意が必要です。
  • ちょっと時系列が難しいところですが、
    これが出題された2017年のことを尋ねた格好の問題です。
今年の「日本レコード大賞」で、
最優秀歌唱賞を受賞した男性歌手は?
 
【出典】171223VIPグランプリ
  • 想定解は「鈴木雅之」……だったんですが、ここで、
    日本レコード大賞の「最優秀歌唱賞」受賞者を抜粋しました。
2016年第58回鈴木雅之出題時基準で「去年」
2017年第59回天童よしみ出題時基準で「今年」
  • ……あれ? この時系列で行くとおかしいですねぇ。
去年の「日本レコード大賞」で、最優秀歌唱賞を受賞した男性歌手は?
今年の「日本レコード大賞」で、最優秀歌唱賞を受賞した女性歌手は?
  • このどちらかが正しいはずです。
    一度冷静になってクイズを客観的に見直してみましょう。
    難しいことですけれど、それができればかなりミスを減らせるはずです!

ステップ(4) 失敗に学べ! 上級編

はじめに

  • いよいよステップアップして「上級編」に参ります。
  • 一見してすぐに間違いを見つけられる、というより、
    一歩調べたりしないと分からないような内容になります。

1.進行上の注意点

  • まず、問題文そのものについての失敗ではなく、
    実際にクイズを出題する企画を開催・進行する際の
    注意点について、先に纏めておきたいと思います。
(1)出題予告をちゃんとする
  • 基本的に、集計するなどクイズの企画をする場合は、
    1問ごと出題する前に、「出題予告」をしましょう。
    (「1230(12分30秒の意味)」などが4桁の数字で示せて楽ですが、
     間違いなく伝わる方式であれば構いません。)
  • もちろん予告を敢えてしない企画も考えられますし、
    「3分間隔」などと最初に明言して、
    出題予告を省略することも不可能ではないですが、
    出題予告がある場合と同じ程度の納得感を共有することが大事です。
  • そして、良くあるのが「出題予告」を
    “したつもり”になって忘れちゃってたケースです。
  • これは、よっぽどのことがない場合、
    「出題予告漏れ」として不成立にするべきでしょう。
    一見、皆対応して解答してくれてたとしても、
    一人でも「出題予告が無い」から見落とした
    という人が居たら、それで不公平になってしまいます。
  • 似ていますが、ちょっと違うのが、
    “一度した出題予告を前倒し”するケースです。
  • 例えば、02分、05分、08分と3分間隔で出題してきて、
    「11分」とするつもりが間違って「12分」と予告をしてしまいました。
  • この時、まだ「11分」まで時間があるからと言って、
    「あっ、ごめん間違った11分に出題します」
    などと指定し直すことは、基本的に推奨しません。
  • もし仮に、「次まで4分あるから冷蔵庫に飲み物取りに行ってこよう」
    などと思った人が居て、11分30秒ぐらいに戻ってきたら、
    もう出題されてた、なんてなるとこれも残念だからです。
  • 例えば、「11分」のつもりが「22分」と予告してしまった時は、
    流石に11分待て!とは言いませんので、再指定すべきですが、
    例えば、1分とかの世界だったら、混乱を招かないよう
    大人しく雑談などしながら待った方が、
    結果的にスムーズな進行になるかと思います。
(2)出題予告とズレてしまった!
  • 次に、出題予告自体はちゃんとしたのに、
    運悪くタイミングがズレてしまったケースです。
  • これについては、クイズスレの長年の経験則から、
    通常時における「おおよその目安」があるので紹介しておきます。

ディレイ・イン・クイズスレ(5秒ルール)
  • 食べ物の3秒ルールより少し長く、
    私(Rx)が主催する場合などは原則として、
    「遅延5秒」以内であれば、有効、それ以上の遅延は無効と捉えています。
  • これは、「ディレイ・イン・サービス」というバレーボールの用語から取りました。
    元は、主審のサーブ許可の笛から8秒以内に
    サーブを打たなければならないことを指す「8秒ルール」のことです。
  • 「遅延」に関しては、鯖重や反映遅れなど、
    出題者でどうしようもない遅延も生じやすいですし、
    数秒の遅れに解答者は対応が可能です。
    そこで、少し「甘め」に5秒取ることとしています。
  • 逆に、「フライング」で出題してしまった場合はどうでしょう。
    これに関しては、明確な定めは無いんですけれど、
    『遅延5秒』よりかは厳し目に取る
    というのが不文律となってきました。
  • 遅れた場合ならば、何度も更新ボタンを押すなどして、
    出題に備えることが出来ますが、
    フライングの場合、何度更新ボタンを押しても、
    時間の流れは残酷で巻き戻ることは出来ません。
  • 不公平感が生じない範囲内というのを、
    当日の参加者層などから見極めて、有効無効を判定せねばなりません。
  • そして出題者は「Enterキーで投稿」などのボタンの押し間違えによって、
    誤った形で投稿されてしまうことを防ぐように、
    最大限の努力をしましょう。
    これも、頑張ってつくったクイズが無駄にしないためです。
  • 例外的に、全員共通の「鯖重」や「板の時刻のズレ」など、
    参加者の条件が同じであることが想定される場合は、
    その状況の重さに応じて、5秒以上に広げることも可能です。
  • その場合は、皆さんの同意を得た上で、
    進行していくことをお忘れなく。
(3)その他ミスしちゃった
  • その他にも、掲示板クイズにおけるミスには、
    幾つかベタなものが見られます。
  • 例えば、最たる例として、
    『答えまで投稿しちゃった』というのがあります。
  • 出題未経験の方は『そんなバカな』とお思いでしょうが、
    相当の対策をしていない場合においては、
    (例えば、メモ帳などで、問題→解答を区別せずに書いている場合など)
    ちょっと間違ってコピペしちゃったりすると、
【 問題 】
鎌倉幕府の2代将軍は「源頼家」でしたが、
室町幕府の2代将軍は【 誰 】だったでしょう?
 
【 正解 】
足利義詮(あしかが・よしあきら)

 
【出典】190322短文
  • みたいな形で、1つのレスで問題文と共に
    正解を出してしまうことになります。
  • こういうミスをすると、どうしても出題者が動揺してしまいますから、
    どうぞ解答者の皆さんは、優しく大人な対応をしてあげましょう。
    「お互い様の精神」で行きましょうww
  • 出題時は、実際のところ、とにかく時間との勝負です。
    自分のペースがしっかりと掴めるまでは、
    他の人のペースを気にせず、「3分」「4分」「5分」など、
    自分がミスせずに進行できるペースで構いませんので、
    落ち着いて、周囲の力を借りながら出題していきましょう。

2.別解がある場合

  • 続いて、問題文に欠陥があるケースを見ていきます。
    まずは、「別解」がある問題を取り上げたいと思います。
  • 一般名詞に関しては、
    答えを一つに限定することが案外難しいものです。
日本には禅宗と共に鎌倉時代に伝来し、
江戸時代に一般化したもので、
死者を祀るために、その死者の戒名や法名、法号
などを記した木の板のことを【 何 】と言うでしょう。
 
【出典】180210建国記念
  • この問題文に関しては、結果的にですけれど、
    「位牌」のほか「卒塔婆」「板塔婆」など、
    様々な正解候補があり、決め手に欠く
    非常に中途半端な問題文になってしまいました。
  • 限定の仕方は幾つもあるのでしょうが、
    それを怠ると、出題者自らも「どうしたら良いか分からない」
    困ったクイズが出来上がってしまいます。
  • 一般名詞を答えにする場合は、
    「固有名詞」とセットにする、或いは類似の答えとの
    明確な違いを問題文に盛り込むことがポイントでしょう。
  • 続いて、固有名詞での類似例を見ていきましょう。
倭建命(ヤマトタケルノミコト)が詠んだ
“君さらず 袖しが浦に立つ波の その面影をみるぞ悲しき”
という歌の一節が転じて命名された
という伝承が有力とされる
房総半島中部の都市は【 何 】市でしょう。
 
【出典】180504青葉賞
  • 出題者が想定していたのは「木更津市」でした。
    しかし、神代から続く由緒ある和歌でございますから、
    「袖ケ浦市」もこの問題文だと該当してしまうようです。
  • 「必要十分条件」などを引き合いに出すつもりはありませんが、
    『他の解答』でも成立する問題文になっていないか、
    『別解はないか』について重ね重ね意識して確認をする
    これがとにかく大事だと思われます。
  • こちらは、問題文から「限定部分」が漏れてしまい、
    結果的に、別解が出来てしまったケースです。
今年、3年ぶり4回目となる
「MLBオールスターゲーム」に選出された
メジャーリーガーは【 誰 】でしょう。
 
【出典】170805「オールスター」
  • 2017年基準での話で、想定解は「ダルビッシュ有」投手でした。
  • しかし、調べた結果、日本人メジャーリーガー以外に、
    「スターリン・カストロ」投手も「3年ぶり4回目」に該当するようなのです。
  • よって、この問題文には正解が複数いることとなりました。
  • 実際に、別解がある場合の対応については、
    出題者、企画の雰囲気、その他状況を勘案し、
    個別に対応を協議・検討していく必要が出てきます。
    • この時の出題者のように、
      『多くの方に正解、ポイントを与えたい』と考え、
      問題は有効、両投手とも正解にすることも想定されますし、
    • 一方で、『正解が1人に限定されていない』
      問題不備があるのだから、ノーカンとするべきだ、
      という意見も十分考えられます。
  • 時には、両論が平行線をたどり、結論が円満に出ないことも十分考えられます。
  • 結局のところ、この問題文であれば、
    日本人メジャーリーガーは』と入っていれば、
    議論する余地も生じなかった訳ですから、
    出題者の確認不足が要らぬ議論を呼んだことになります。
  • 不必要な争いを生まないためにも、
    過去の失敗から学び、同じ過ちを繰り返さないことが、
    楽しくクイズをやるために重要なことだと、肝に銘じる必要があります。

3.調べると問題不備

  • 続いては、一見すると成立しているかのような問題群。
    しかし、良く良く調べてみると、不備があったというケースです。
  • まずは、時事的・ニュース的な問題です。
【 4択の問題 】です。
「平成30年7月豪雨」で、
気象庁が大雨特別警報を発表した
県の数は、計【 いくつ 】にのぼったでしょう。
 
“11”県 “13”県 “17”県 “19”県
 
【出典】190222雨水特別
  • 正解は、「11府県」です。
    西日本豪雨と呼び習わされる通りの広域災害……
    あれっ、この正解発表の段で出題者が気づきました。
  • 想定解の「11」には京都府を含んでいます。
    問題文どおりの「県」の数で行くと、
    「10県」が正しく、「11府県」が正しい解答となります。
  • これが正しい選択肢が偶然にも他にあれば、
    クイズとして成立していたはずなんですが、
    残念ながら「10」が選択肢になかったため、
    このクイズは「ノーカン」判定
    となりました。
  • 続いて、作問査定では「70点・才能アリ」となりましたが、
    厳密に言うと「限定不十分」ではないか
    と感じ、敢えて本書で取り上げる問題です。
ポケットモンスター赤、緑の
ゴールデンボールブリッジの上で戦うこととなる
トレーナは何人?
 
【出典】180804「作問査定」#01 70点
  • 詳細は、元のページ(180804)にあるとおり、
    『橋(ブリッジ)の上』がどこからどこまでか、
    『トレーナー』とは戦う相手全員を含むのか。
  • そうした定義が明確でないため、
    想定解含め「5人」「6人」「7人」という3パターンの
    正解が考えられてしまいます。
  • 定義が明確でないもので出題する場合、
    別解の余地をなくすための努力が必要になります。
    そこを適当に作ってしまうと、本編では、
    より詳しい人に指摘されて判定に窮することとなります。
  • そうした類似例を続けてご紹介します。
映画『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』で、
主たる題材となっているものとしてより適当なのは、
“AR”(拡張現実)、“VR”(仮想現実)の【 どちら 】でしょう。
 
【出典】170311「東日本ダービー」
  • この問題での最大の争点は『主たる題材』という極めて曖昧な尋ね方です。
  • 映画作品のネタバレにも繋がるので、詳細を語るのは避けますが、
    「AR」と「VR」どちらもが作中で重要な位置を持つ場合、
    『「主たる」って何やねん!』となってしまいます。
  • 2択クイズで、両方の選択肢が正解の側面を有するならば、
    それは最早「2択クイズ」として成立しません。
    尋ね方一つで変わってきますので、重ねて注意が必要です。
  • 逆に、定義が明確なものについても、違った注意が必要です。
「炭酸(carbonic acid)」の化学式は、
<H2CO【 いくつ 】>でしょう。
(<算用数字>でお答え下さい。)
 
【出典】161125「小雪特別」
  • そして、集計直前、こちらは、初心者大会で
    一見さんから「物言い」を受けたケースです。
炭酸の場合はH2CO3の形の分子で存在してると言い切れるか疑問
水溶液中に全くその形で存在しないとは言えないが、
大部分がCO2として存在しているのは事実(引用元は「161125」参照)
  • との指摘を受け、ノーカンでこそないものの、
    「問題不適当」との判断で確定しました。
  • 出典元(今回で言えばウィキペディア)を、
    丸々信用してしまうのは危険です。
    切り取り方や要約の仕方などによっては、
    問題そのものが違った見え方になってしまいます。
  • より適切な問題文でクイズを提供できるよう、
    クイズ以外の知識も同時並行で身につけるのも、
    実は大事なことなのだと思い知らされた失敗例でした。
  • ここで、そこそこ有名なエピソードを出題する時の
    注意点を簡単に触れておきたいと思います。
  • 作問査定の兼題「くっつく」で投稿して頂いた問題からです。
「くっつき虫」や「ひっつき虫」の名でも知られるオナモミの実の構造からヒントを得て
スイス人のジョルジュ・デ・メストラルが発明した、布を加工して何度でも
着脱可能にした製品といえば何?
 
【出典】180928「作問査定」#09 40点
  • 人によっては、こうしたエピソードを聞いたことが
    あるんではないでしょうか。ちなみに、クイズの正解は、
    『マジックテープ』やら『面ファスナー』やらです。
  • ただ、詳細については「180928」に書きましたが、
    この逸話で、ヒントを得た植物については、
    オナモミと言うより、『ゴボウの実』に近いものだったそうなんです。
  • 問題に直接影響する訳ではないかも知れませんが、
    例えば雑学系の有名な『テレビ番組』などで
    取り上げられたエピソードに関しても、
    『諸説あったり』『一側面からしか伝えていない』ケース
    往々にしてありますから、注意する必要があります。

ステップ(5) 失敗に学べ! おわりに

  • ここまで、ステップ(4)まで幾つかテーマを絞って、
    クイズスレでの失敗を紹介してきましたが、
    ステップ(4)上級編を最後に、ひとまず本講義は閉講です。
  • 上級と来たら次は「初段」を目指す展開になる訳ですが、
    ある種、これらの失敗を「一通り全て経験」して、
    その失敗を意識的に、かなりの頻度抑えることが
    出来るようになって初めて、
    段位者と呼べる、『一人前』の出題者なのでしょう。
  • 幾つかの失敗は、既に自分がしてしまったことのあるもので、
    大半の失敗は、自分以外の誰かがこれまでに
    経験したことのある、前例のあるものだと思います。
  • 皆さんには、色んなクイズを作る挑戦をして頂きたいと同時に、
    この『失敗に学べ!』に掲載されてしまうような、同じような失敗を、
    繰り返さないで欲しい
    と思います。
  • 失敗をして恥ずかしい思いをするのは、
    ここに載せられたりした先輩方で十分ですww
    皆さんが同じ過ちを律儀に繰り返してもらう必要は無いんです!
  • ただ、ここまでにご紹介した失敗の類型は、
    何年、或いは何十年とクイズを作り続けてきても、
    ゼロにするのは非常に困難なものだと思われます。
  • しかし逆に言えば、ゼロにするのが困難だからといって、
    「失敗」に慣れて、開き直ってしまうのも情けないですよねww
  • ぜひ皆さんには、ここまでご紹介した内容を復習して頂きたい。
    そして、あまり拙速なステップアップを目指すのではなく、
    しっかりと失敗に学び、或いは自分でも失敗を経験した上で、
    ミスを減らす術を会得していって頂ければと思います。
  • 「おわりに」が長くなってしまうので、ここまでを纏めますと、
『車間距離』:余裕をもって、しっかりと見直しをする
  • これが、失敗を防ぐ「一番のキホン」だと感じました。
    その上で、具体的にどう見直しをするか、
    ポイントや見直し方を学んていけば良いのです。
  • 繰り返しになりますが、
    『黒歴史発掘』的な要素が強い、この作問講座を、
    新たに更新せずに済むように、祈りつつww
  • 皆さんには、クイズスレに限らず、
    クイズを作ることを楽しんで頂ければと思います。
    長々と思いを書きすぎてしまいました、これがこの講義、最後の失敗ですねっ!
  • と言う訳で、作問講座『失敗に学べ!』を終わります。
    講師は、(夏井)Rxでした。
    ではまた、『失敗に学ばない』形でお会いすることを願いつつ。
                                    平成31年3月31日

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